歯科看護師は、歯科医師の補助的な役割を担います。活躍場所や職場によって看護師に求められることには違いがあり、歯科医師に比べるとできることは限られています。器具の準備や滅菌、治療・手術中のバキュームなどの介助などが主な業務内容です。小さな個人クリニックの場合では、カルテの作成や管理、診療報酬の計算なども発生するかもしれません。
歯科医師との大きな違いは、直接的な治療を行なうことができない点にあります。歯科治療ができるのは、国家資格を有する歯科医師のみです。そのため、歯科看護師にできる業務は限定的にならざるを得ません。しかしながら、歯科クリニックでの治療の際にはさまざまな器具を使用するため、それを間違えないように的確に歯科医師に手渡したり、治療内容を把握して必要な器具を用意したりとやることは多岐にわたります。医師と阿吽の呼吸で治療することを求められ、仕事にやりがいを感じることができるでしょう。
歯科看護師は、患者と接する時間が長いとも言えます。患者の歯磨き指導をしたり、歯石や歯垢の除去を担当するのも重要な仕事の一部です。歯の調子や状態を患者から聞き取りをし、それを歯科医師に伝えるという重要な役割も担っています。開業歯科クリニックの場合、歯科医師は一人で治療を行わなければならなりません。そのため、歯の治療以外で任せられるところは歯科看護師に任せるようにしていることから、患者と接してコミュニケーションをとることも大切な仕事の一つなのです。